職場で泣いた日

悲しい日

オフィスから少し離れた職場の図書室で、ひとり、仕事をしながらぽろぽろ泣いた。

職場で泣いたのは2度目だ。半年前、仲良しの女性が退職する時に、ひとり、手紙を書きながら泣いて以来のこと。

職場の病んでる人にどう声をかけるか?
病んでる人発見 最近新しいプロジェクトがスタートして、また新たなチームで仕事が始まった。そのチームのリーダーの男性が病んでいるもよ...

今年の5月にすでに気づいていたのに。この頃から病んでいた上司。9月の後半から仕事に来られなくなって、ついに休職になってしまった。

その事を知った日、忙しくてしかたないのにまったく仕事が手につかなかった。いつもなら気にならない周囲の雑談にイライラする。手を止めると泣きそうになる。

ぐるぐるまわる

ひとり、パソコンを持って社内の図書室に移動した。幸いにも誰もいない。やっと仕事に集中できるかと思ったら、悲しい気持ちが止まらなかった。

数ヶ月も前から気づいていたのに、私はいったい何をやっていたんだろう。なんで会社に来られなくなるまで、彼を気遣ってあげられなかったんだろう。

この数ヶ月間、半分以上はこの上司のプロジェクトに関わっていた。仕事の面ではできる限りのことはしたつもりだった。気分転換にときどき一緒にランチに行ったり、飲みにも行った。

私ひとりの力でどうにかなる問題ではなかったのはわかってる。だけど、自分はもっと何かできたんじゃないか、なんでこんなことになってしまったんだって、そればかりがぐるぐるしていた。

同じ気持ち

何も手につかなくなってただ無機質にキーボードを叩いていると、社内のチャットツールのポップアップが出る。

山口くんだ。上司の直接の部下で、この数ヶ月、一番上司と一緒に過ごしてきたチームのメンバーだ。実質的に、上司と山口くんと私の3人で進めていたプロジェクトだった。

‘渚さん、心が折れそうです、、’

同じ種類のプロジェクトに関与したことがあるのは上司と私だけで、山口くんは初めての経験で勝手がわからない。私は関与したと言ってもアシスタントレベルで深くはわからない。

2人で途方にくれる。新しいメンバーをリーダーとして投入するというリカバリーはあったものの、他部署から異動してきたばかりのマネジャーを無理矢理投入するというその場しのぎ。

プロジェクトはもう動き出していて、待ったなし。今のところ一番詳しいのは山口くんで、上司不在の今、一番の負担が山口くんにいってしまう。

同じ轍(てつ)は踏まない

今度は山口くんのことが心配になってくる。しっかりしているけれど、まだリーダーをするには若手で慣れていない。上司に頼りきって、今まで3人でギリギリでやってきたのに、バランスが崩れて一気にダメになってしまうかもしれない。

私はこれからどうすればいいんだろう。私はただのしがないアシスタントで、やれることはたかが知れている。だけどアシスタントなりに何かできることがあるはずだ。

同様のプロジェクトに関与した経験があるのは、もはや自分だけになってしまった。何か助けになれることは、きっとある。微力だけど全力でサポートすることを心に決めた。

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