お疲れの人々
休暇明けでぐったりしながら通勤したものの、私以上に職場の人々はぐったりしているもよう。普段はあまり愚痴を言わない人も、珍しく仕事のついでに愚痴を話して去っていく。
ある人はあれもしなきゃダメだしこれもしなきゃダメだし、と時間が足りないことをぼやく。ある人は上司にコテンパンにやられたとうちひしがれている。ある人は出張に行きたくないと愚痴る。
私はだんだん心配になってきた。もしかして鬱っぽくなっている!?と思えるような人もいた。時に励まし、時になぐさめ、時に共感し、時に一緒に悪口を言った。
疲れは皆一緒だけれど
私はふと思った。愚痴を話して去っていく人は、男性ばかり。職場は男女半々くらいで、男女で職位の差はない。女性はサバサバサクサク仕事をこなしている(ように見える)。
他にも共通点を分析してみると、男性で、30代半ば~40代半ば、管理職一歩手前、既婚者。この共通点が多かった。機動力があって業務量が多い。かつ、小さい子供がいたりして家庭生活も大変なとき。
私はアシスタントなので、その人たちの業務がどれほど大変なのかはよくわかる。残業が続くのもよくわかる。だけど仕事がどれだけ大変でも家では夫、父親の役割を果たさなきゃならないんだろうし、ちゃんと休めてるのかなと心配になってきた。
心のアシスタント
なんか怪しいけど。笑。仕事上ではもちろん彼等の業務がうまくいくように最大限サポートをしている。だけど、もっと他の面からできることがあるんじゃないだろうか。
心理面のサポート。そんなにたいそうなことはできない。せいぜい愚痴を聞くくらいだ。だけど、それってすごく大事なことのような気がする。
しっかりした会社なので、職場には心理面のサポート体制は十分にある。匿名のホットラインや、カウンセリングもある。だけど、日頃のちょっとした愚痴や人間関係の悩みをそんなところにわざわざ相談したりしない。するなら身近な人にするだろう。
適役かもしれない
彼が同じような業界で働いていて、私の職場のこともよく知っているので相談してみた。”ストレスが尋常じゃないから、愚痴を聞いてくれる人、気心知れた人が居てくれたら嬉しい”とのこと。
確かにストレスはすごいだろうなと思う。お客様は大きな会社の幹部。時には社長に意見を言ったりもしなきゃならない。お給料もいいからその分、結果も求められる。
私はアシスタントとしてどこにも属していない。何のしがらみもない。どんな人の話もフラットな状態で聞ける。それは話す人もわかってる。そして社内の事情もそこそこ知ってる。話し相手にかなりの適役じゃないだろうか?
試してみるよ
そんな折、私はたまたま以前から読んでみたかった本を読んでいた。「仕事は楽しいかね?」著:デイルドーテン
ここの本に書いてあることはこれ。”試してみることに失敗はない”
私はしばらく試してみることにした。職場のお疲れの人々の心のアシスタントは必要か。必要とすれば私になれるか。なるとすればどんな方法がいいか。
基本はコミュニケーションになるんだろうな。私は職場の人とはほどよい距離を保つタイプなので得意分野ではないけれど。仕事と割り切ったらできるような気がする。まだ誰もやってないことだからどうなるかわからないけど。とりあえず意識して取り組んでみようと思う。