phaさんという人
先日、前後編にわたって放送されたドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション 会社と家族にサヨナラ・・・ニートの先の幸せ」を見た。
phaさんという方は30代後半で、作家さんであり、「ギークハウス」というシェアハウスの運営をされている方であり、あくせく働かずゆっくりゆるい生き方を模索されている方。
お名前だけは以前から知っていたけれど、著書は読んだことなくてブログを少しだけ読んだことある程度の前知識。ほとんど知らない状態で放送を見た。
phaさんを叩くのかうらやましく思うのか
率直な感想としては、phaさんっていう方は、めちゃくちゃ優しくて柔らかい方なんだな、ということ。そして強い人なんだな、ということ。ブログの文章もとてもあたたかく語りかけてくれて、どんな人でも受け入れてくれるような印象を受ける。
多様性が認められつつある現代でも、働かない生き方っていうのはまだまだ受け入れられない現実。phaさんは働かないことを推進しているのではなくて、自分の働きたい時に働いて、働きたくない時には働かない、そんなペースでいいんじゃないですか、と言いたいんだと思う。
だるいから働かないのも、仕事大好きで寝る間も惜しんで働くのも、自分の意思で。当たり前のことを当たり前とせずに、自分で考えて自分の生きたい生き方ができたらいいよね、そんな世の中つくろうよ、って言いたいんだと思う。
“毎日寝て暮らしたい”っていうキャッチーな謳い文句のわりには精力的に活動されてるなーという印象もある。シェアハウスを運営するなんて、いくら好きでも大変なことだと思う。叩かれるのがわかっていて世に出るのもすごい。その原動力はいったい何なんだろう。
働くことについて考えますか?
こういった働くことについてのテレビやネットやブログなんかを見ていていつも思うのが、働くことから距離を置きたいと願っている人ほど、働くことについてよく考えているよな、ということ。
自分自身も数年前までそうだったし、働いている人の大多数はそうなんだろうけれど、そもそも働くことについて深く考えたりしない。それはもう決められたことであって、息を吸うように働く。立ち止まって考えるのが怖くもある。どんなスタイルで働くかの議論はあっても、働かないという選択肢はそもそもないし、働かずにどう生きるかなんて考えもしない。
好きなことで働きたい人、生活のため働く人、暇だから働く人、何も考えず働いてる人、働きたくない人、働きたくないけど働かなきゃならない人、働きたいけど働けない人、どんな人にもあたたかい世の中になればいいなと思う。