初めてのASKA
2018年12日10日(月)、仕事を早めに切り上げて(早退して)大阪から京都ロームシアターへ駆けつけた。
「billboard classics ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 -THE PRIDE-」
チケットをゲットしたのは夏頃だった。今日まで長かった。自宅のデスクの引き出しに眠らせていたチケットをやっと手に持って、真冬の京都。
ASKAの歌を生で聴くのは初めてのこと。京都ロームシアターはオペラハウスのような造りになっていて、観客全員が肉眼でASKAの姿を見られる距離感。音響も照明もきれいでとても良いホールだった。
年齢層は40代半ばあたりがボリューム層のように見えた。男女は半々くらいか、やや女性が多かった。
ただ素晴らしい
2時間半のステージ。MCも多くて楽しく、たくさんたくさん歌ってくれて、あっという間に時間が過ぎた。
今回はバックがオーケストラ。京都公演は大阪フィルハーモニー交響楽団だった。
このオーケストラだけでも素晴らしいのに、そこにASKAの歌声が乗って、ただただ素晴らしかった。他にどんな表現もできない。ただ素晴らしかった。そう書くしかできない自分がもどかしい。
私とASKA
私はCHAGE&ASKAまたはASKAの昔からの特別のファンというわけではなかった。
中学生くらいの頃にミリオンヒットをとばしていたのを聴いて過ごし、アルバムも買ったことのないごくごくライトなファン。
それでも一時活動休止していたCHAGE&ASKAが活動再開した時はファンクラブに入って、ライブに行こうと楽しみにしていた。
しかし逮捕されまたもや活動休止になり、どきどき動画で昔のライブ映像を眺めるだけの日々が何年か過ぎた。そして今にいたる。
ASKAという人
初めて生のASKAを見て、歌を聴いて、改めてわかった。何年も活動できなくても、してはいけないことをしてしまっても、なぜ変わらずにファンがいるのか。
人を惹き付ける力はいったい何なんだろう。自分の中の何かが揺さぶられる。この人は弱くて、そして強くて、人間らしい人間なんだと感じた。
歌を歌うために生まれてきて、死ぬそのときまで歌を歌っているんだろうと思った。
ずっとずっとASKAの歌を聴いていたい。ただただASKAの歌声にいつまでも包まれていたかった。
また会いたい
コンサートでは往年の名曲も歌ってくれてとてもうれしかったのと、20数年も前の曲を初めて目の前で聴けることが不思議な感覚だった。
ASKAは逮捕されたことを特別に話すことはなかった。謝るとか説明するとか何か話すのかな、と思っていたけれど、ただただ歌って、楽しく世間話や思い出話をしてくれた。
ファンの人たちはあたたかく、会場は終始穏やかな雰囲気に包まれていた。CHAGE&ASKAの歌はどんな風に一人で歌うのかなと思っていたけれど、ファンがCHAGEの役割を担当していて、なるほどねと思った。
歌うということ
ASKAは何も言わなかったけど、歌うことでたくさんたくさん伝えてくれたように思う。
歌は完璧ではなかった。ブランクのせいなのか年齢のせいなのか、高音やシャウト系はきつそうに聞こえた。だけど音程を変えることもなくそのままでぶつかっていたASKAだった。
これからも歌い続ける、歌いたいんだという想いが伝わってきた。
「長い間、待っていてくれてありがとう」
ASKAは何も言わなかったけど、最後の最後にひと言だけそう言って、そしてうれしいお知らせを伝えてくれて、次のステージへ向かって行った。