三谷さんとのお付き合い
少人数の婚活パーティーで知り合って狙いを定めた三谷さん(仮名)。運良くカップルになり、その後二人でお茶をすることになった。
8割見た目で選んだわりには話していても楽しくて、日を改めてご飯やデートへ出かけた。
イイ感じになって2か月程が過ぎて、数回デートしているにもかかわらず、三谷さんから告白らしきことはしてこなかった。
私はのんびり恋愛前のウキウキ気分を楽しむつもりはなかったから、つき合うつもりがないなら会うのは今日で最後にしたいんですけどと、催促するような形でおつき合いは正式にスタートした。
いろいろなウソがあった
三谷さんは資産家のお坊ちゃんで、元教師だった。最初は定職に就いている風を装っていたけれど、教師を数年前に退職していた。
ときどき大学や専門学校で講師の仕事をしたり、他にも趣味と実益を兼ねたような仕事をして楽しそうに日々過ごしているようだった。フルで働かなくても生きていける資産があるとのことだった。
実際大阪の便利なところに大きな家を持っていて、立派なカウンターキッチンや家族で入れるような大きなお風呂や、インテリアや家具を見ても本物のお金持ちなんだなと信じることができた。
定職でないこと資産家であることは付き合うまで夢にも思っていなかった。
三谷さんは微妙に年齢も詐称していた。婚活パーティーのプロフィールには42才と書いていて、自分より10才年上でギリギリ許容範囲だったのが実は44才で一回り年上だと後から聞いた。
条件的にどこまで受け入れられるか
ギリギリ許容範囲から更に年上となると、さすがの年上好きの自分でも多少とまどった。しかし定職に就いていないことも年齢がけっこう上なのも、たいした問題でもないかと思えた。
住む場所はあるし資産はあるし、専門資格もあっていざとなったら年をとっても働けるようだ。健康にも気を遣っていて毎日ランニングや筋トレを欠かさない人だった。
そんなこんなで頭の中でいろんな打算的な考えを巡らせて、婚活からの結婚を目指して順調にお付き合いは続いていた。