おかえりのコトバ

自分からは彼に連絡しないと自分で考えて決めたことだけど、さみしくてしかたない。朝会社に着く前につい“いってきます”とメッセージを送りたくなる。

この選択もまちがってたのかな。私の選択はいつもまちがいだらけだから、今回もそうなのかもしれない。

彼が私のことを選択肢から外した本当のところの理由はよくわからない。すごくまじめな人に思えたり、茶番を演じてるだけの人に見えたり、最初からずっとつかみどころの無い不思議な人だった。そこにたまらなく惹かれていたわけだけど。

不規則な勤務時間の人だったから、今日はどうしてるだろうなって、ケガせず元気に帰ってきてるかなって考えてしまうことが癖になっている。

一人暮らしをしてかれこれ十年以上経つせいか、“いってきます”“いってらっしゃい”、“おかえり”“ただいま”、っていうやり取りに並々ならぬ憧れがあって。

短かったけど毎日毎日このやり取りができたことが、ささいなことだけれど自分の中で一番の楽しい記憶。

今はきっと仲良くなった女性と楽しくそんなやり取りをしてるんだろう。私はひとり、心の中でつぶやこう。

いってきます
おかえりなさい

さみしいけれど、きっとすぐに慣れるよね。

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