彼に拒絶された私は
当然のことながら自分に
自信がなくなった。
彼が離れることを私に告げたとき
こうなったのは全部自分が悪いから
自分が至らなかったから
ダメになったんだと思った。
今も半分くらいはそう思っている。
女性として人として
彼のパートナーとして
私は失格の烙印を押された。
彼は終盤は私のダメなところしか
目につかないと言っていたし
一緒にいた時もがまんしてたことが
たくさんあったと言っていた。
それは本当に私のダメなところも
あったんだろうし
彼の中で受け入れられないだけの
問題でもあったんだろう。
要するに自分たちは違いすぎる
っていうのが彼の結論だった。
日頃から彼は私たちが違うことを
気にしていた。
それは生活環境から趣味、思考、価値観、
あらゆることが気になっていた様子で
違うところをあえて探していたと
言ってもいいくらいだった。
確かに私たちは違いすぎた。
私自身もそれは感じていて
だからこそ彼のことを深く
知りたかった。
だけど彼は私がそうやって彼の心に
土足で侵入してくることが
しんどかったんだと思う。
彼はとても繊細で感情豊かな人だった。
私は彼の気持ちを想像できず
彼の深海のように深い深い
想いに気づいてあげることもできずに
彼に寄り添ってあげることが
できなかった。