なかなか心の準備ができない
社会に出てずっと派遣で働いてきて、4月から有期の契約社員とはいえ直接雇用になる。私は昔から特定の組織に属するのが嫌いで、数年先の未来まで見えてしまう社員という働き方をどうしても受け入れられなかった。
派遣だとだいたい3ヶ月更新で、4ヶ月先はどんな人生が待っているのかわからない。人生の選択を3ヶ月単位でできることが、この上なく楽しかった。
私の職務経歴書
私は今まで派遣会社も派遣先会社も変えてきたけれど、唯一変えてないのが働く業界。ずっと、旅行業界で働いてきた。今はまったく違う業界にいるけれど、去年まで私は旅行業界にはまっていた。
- 国内添乗員2年
- 旅行の電話受付、カウンターA社2年
- 同上、B社2年
- 法人営業部のアシスタントC社5年
- 同上、D社2年
- ホテルの経営企画部アシスタントE社1年
ざっくりこんな感じ。
旅行業界は潰しがきかない
例えば経理とか人事とか秘書とか、事務でもそういう経験があれば業界を選ばず働けるんだろうけれど、旅行事務っていうのは本当にコアな業務で他の業界で活かせるスキルが身に付かない。
旅行事務のエキスパートになりたいのなら極めればいいけれど、10年も同じ業界にいるとさすがに飽きる。会社が変わっても、基本的にやることは同じだから。
好きだった旅行業界
潰しがきかないせいもあったけど、根本的に旅行業界が好きだったから長い間続けてこられた。旅行という形のないものを商品にしていることに夢を感じていた。
そして働いている人の人間性が好きだった。大手と言われる旅行会社で一通り働いたけれど、どこの会社の人も、明るくて楽しいこと大好き人間だった。もちろん変な人もたくさんいたけれど、旅行会社で働く人は、基本的にサービス精神が旺盛で尽くすタイプの人が多い。
旅行業界に救われた
今はまだましになったけれど、20代の頃は本当に他人に興味がなくて、自分のことしか考えていなくて、クールを決め込んだ暗い人間だった。
そんな私にも旅行業界の人たちは明るくあたたかく接してくれた。そして、もちろん商売なんだけど、お金のこと以上に、他人のためにあれこれ考える、ってどういうことなのかを教えてくれた。
さよなら旅行業界
今の派遣先は旅行業界とは何の関係もない業界で、今回直接雇用になることによって旅行業界にはおそらく戻ることはないと思う。
大変だったけど楽しかったな。いろんな場所に行けたし、いろんな知識を得て、世界が広くなった。豊かな自分になれた。そのうちブログにも旅行業界で経験したこと、書きたいと思う。